--Reversible--

「…何があったか詳しく話してくれるかな」


「はい」


どうして病院へ向かったのか。病院に入って通った経路、

白命の人間について。


出会った機関の人間について。長を主に、周りからも次々と詳細を事細かに聞く質問が飛び交い、説明をし。


一通り説明が終わり解放されたのはすっかり日が登った頃だった。

「…お疲れ」




「とう、や」

夜通し喋り続けて喉はカラカラ。解放されたはいいものの、自分の部屋へ戻る元気はもう残っておらず。



広間から少し離れた縁側に腰掛け、柱に体を預け休憩していると差し出されたミネラルウォーター。


自分の敷地内にいることで警戒心も鈍っていたのか


周りに注意を配る余裕も疲れてないのか近づいてくる気配にすら気付けず。


こういう所が、

命取りになりやすいんだと改めて桜夜は実感する。



冷蔵庫から取り出されたばかりなのだろうか。



少し結露がつき始めている目の前に差し出されたそれを受け取れば、

差し出してきた人物は隣に腰掛ける。


「…優夜は?」

「紗夜と一緒に理夜の手伝いしてる」



「そっか」



「理夜が後で見せに来いって言ってた。夏夜にも話してるって。優夜が言ってた。怪我したんだろ」



「うん」


ズキンズキンと響く痛み。

説明中に痛みは増してきたが、



途中退室なんてさせてくれる気配もないし、したいと言える状況でもなく。



痛いのは痛いが、今はもう寝たい。

眠れば痛みも忘れるだろう。


自然と瞳が重たくなり閉眼する。

「…先に見せて寝れば」





「うん」