「…ま、いーや。なかなか目の前で捕らわれるの見ることができないし。お願いします」
どうぞ、と数歩後退する白命。
それと同時に
カチャ、と音を立てて上げられる組織の男の片腕。
真っ直ぐに焦点を合わされた銃口からは、
今にも出てきそうで。
合わされた焦点は、顔。
一瞬でわかる。…こいつ、捕らえる気なんてない。最初から殺す気だ。
打たれたら、
おしまい。
「ついてきてもらおうか」
銃の位置とは裏腹に
出された声は捕獲を促すもので。
…こんな時、冬夜たちなら
どうするのだろうか。
すっと、両腕を前に差し出す。
「分かった。殺すのだけはやめて」
「手を後ろに組んでそのまま後ろを向け」
「…可哀想に。まだ現場は早かったんだろうね捕まっちゃった」
楽しそうに言う白命。
確かに。連れて行ってもらえない案件な事態で
私にはまだ早いと判断されていたのだろう。



