「何が」
「病院」
納得したことで質問はさらに変わって行く。
冬夜はペットボトルの蓋を締めながら横目で桜夜を見る。
桜夜は冬夜を見ていて。あぁそうかとそこで気づく。
「お前行ったことないもんな」
「夕夜はあるの?」
「ある。依頼が多い時に頼んだ」
「…そう」
行ったことあるのか。能力者そうでない人間と体のつくりが違うらしい。
これは小さい頃から親や長、教会の人間に何度も聞かされてきたことだが
…細胞が違う。だから病院で診察を受ければすぐにばれてしまう。
だから行くことはできない。
行ってもせいぜい黒命側の医者のいる小さな隠れ家的診療所か
教会に医者が直接くるかのどちらかだ。
大きい大学病院などテレビてしか見たことがない。
最も、桜夜にはそんなもの必要ないのだが…。
あそこは、命を奪うことしかしない人間が、
命に執着のない人間が行く場所ではない。
自分と違いすぎるのだ。誰もが生きようと必死になって医者にすがっている。
生きようと、している姿を見るのも好きではない。
「怪しい動きしなきゃ入れるけど。…社会勉強で行ってみる?」



