自分の抜き取った命を見に来るヤツがいたのなら。能力者ならすぐにわかる。本来よりも長い寿命を持っていることなんて、すぐに。
黒命、と口に出せば、今まで無表情で何も示さなかった協会長の瞳がわずかに揺らいだのを俺は見逃さなかった。
「俺は長を裏切ったりしません。長はもちろん協会を裏切ったりは!黒命なんですよ!クソっ…あいつらのせいで…」
涙が出なくて本気で困ったが、取り合えず肩を震わせてみた。
「証拠は?」
「…え?」
「証拠は、と聞いている」
「……」
何も言えず、立ち尽くすしかできない。
証拠なんかない。
和成がやってないという証拠も、黒命がやったという証拠も。
だけど、ここで自分がが処分されるわけには、
長が得ている信頼を失う訳にもいかない。こいつらの意思ひとつで。
白命に属している全ての人間の命が消される可能性もあるんだから。
「黒命に間違いありません」
「誓えるか?」
「誓えます!」
ハッキリと告げる。
真っ直ぐに、
協会長を見据えて。
「……捕まえて来い」
「…は?」
「お前がやっていないと言うのなら、その犯人である黒命を一人でもいい。捕まえてここへ連れて来い」
「捕まえて…」



