毎日ではないが生徒がベッドに寝てないかどうかを確認してから、空き時間に現れては私の邪魔をして帰って行く。


用事なんて何もないのだがフラリと立ち寄り、煙草の残り香を残して行く。


学校内は禁煙だろうが・・・!


どこで吸っているんだか・・・!


心の中でブツクサと文句を言いつつ、夏休み前に配布する保健室便りの作成に取り掛かる。


今年の夏は暑さが異常なので、保健室便りの内容も熱中症が主となる。


花火大会かぁ・・・、8月前半って滅茶苦茶暑そうじゃん。


指導員は17時に集合だとか言ってたけれど、指定駐車場から歩くのよね?


それに素行の悪い生徒に出くわしたら大変よね?


考えただけで、色々と面倒だわ。




───花火大会、当日。


指定駐車場に集合し、会場の川沿いまで歩く。


「伊東先生、お見合いするんですね?お見合いなんてしないで俺と付き合いましょうよ?」
「貴方、結婚してるでしょ!教職員がはしたない事を言わないのよ?」
「す、すみません…」


計5人の職員で歩きながら話をする。


佐野と私、ベテランの女性の先生、新人先生に生徒指導の先生の5人。


私にお見合いの件を振ってきた新人先生はベテラン先生に怒られていた。