気づいたら、私たちは走ってた。 人の波を抜けて、お祭りの喧騒から逃げ出すように、ひたすら走った。 意味も考えず、洸の言葉に私はうなずいていた。 胸が、跳ねる。 洸に腕を掴まれてたはずが、いつのまにかしっかりと繋がれていた。 この時間が、ずっと続けばいいのに。 受験のことも、高野さんのことも、東京のことも、なにも考えない。 あるのは、洸とわたしだけ。 それだけの時間が、ずっと、続けばいいのに。