私は、真っ白な天井を見つめる。


「…言えるわけないじゃん」


そんなことが言えるのは、洸の人生にこれからずっと関わり続ける人だけだ。


私たちは、一度はどこかで切れる。


「じゃあ葵自身は?」


私、自身?


「言えるとか言えないとか抜きにして、葵自身は、洸に行ってほしくないの?」


「…私は」


私は、どうしてほしいんだろう。


洸に、ここにいてほしいんだろうか。


「…わかんない」


分かるのが、怖い、のかもしれない。