それについては多少の羞恥、というか、所謂世間の目に対しての思惑はあったものの、それよりも自分自身気恥ずかしかったのは見ず知らずの男性と会話を弾ませたこと……
「もう、出ようかしら?」
「一緒に出る?」
一瞬、晒し者になってしまうかも、という躊躇が起き、それは別の種類の躊躇に変わる。
路上で声をかけられたときのような性的な成り行きの予感と恐怖にも似た……。でも、突飛であるにも関わらず、この場合は危うい妄想には行き着かない。後悔するかもしれない火遊び……へのある種の期待……ではなく、初恋のように生き生きとは流石にしないまでも、年相応の昂りはある。

