「槙野サンっ」 沢田少年は走って彼女に駆け寄った。 「あっ、沢田くん」 彼女も気づく。 「前夜祭楽しんでますか?」 「うん。沢田くんファッションショーかっこよかったよ!」 「あっありがとうございます。なんか…恥ずかしいっす」 「あはは。もうここにいられるのも1日なんだよね……もっと居たいかも」 「そんな寂しいこと言わんといて下さいよ。あ、あそこ行きません?桜の木の下」 「いいね。行こッ」 彼女は笑って言った。