「聞いてる勇美?」 「え?あ、うん」 「私ココで曲がるから。じゃ」 そう言うと沙也は大通りの角を曲がって行く。 「バイバイ」 あたしは手を振った。 「またね」 ………。 真っ直ぐ前を向いた。 男女二人が仲よさ気に歩いてる。 うちの学校と河上の制服。 「あ…」 奈知と―― 桃山さんだった。