「よっしゃあああ!!!」 目の前の人々が歓喜をあげる。 「いやー…焦ったなあ。奈知でよかったよかった」 「やっぱ奈知はすげえな!!!紅組優勝しちゃったぜ!」 次々に聞こえてくるクラスメイトの声。 「は……?」 あたしはまだまだ放心状態。 優勝しちゃったの? 「勇美!あんたなんもしないまま結局奈知が優勝導いたんじゃん!バカか」 コツン、と沙也があたしの頭を叩いた。 「バカだ…」 あたしなんもしてない!!!