「ハイハイわかりました。おとなしーくいますよ」 そう吐き捨ててあたしはおとなしく奈知にお姫様だっこされたままでいた。 奈知の鼓動が聞こえる。 無理無理無理無理!!! 聞こえないフリだ! しかもあたしはそんな変態じゃないし! 奈知と今微妙だし! つーか付き合ってないし! 次から次へと頭が混乱してきて、もう訳がわからなくなった。 「よっしゃあと1分」 奈知がそう言うと走るスピードを上げ出した。