「れーいーやー!!!頑張れよー!」 気を取り直したらしい勇希が、また声援を送る。 次は礼也君の走る番。 「頑張ってー!」 「がんばってくださーい!」 「礼也君頑張れー!!!」 あたしも皆も大声で応援する。 またピストルの音が鳴り、皆が走り出した。 「悪いけど俺たちもうそろそろ競技あるから行ってくるね」 漆田君と安仁屋君が入場門へ向かって行った。 「あっ、うん」 見ていかないんだ…… 「大丈夫やで。礼也はちっこいけど足はカナリ速いから(笑)」 勇希が笑って指を差した。