「気まずいんじゃないの?」
とは言わないけど……
なんか空気が重い……。
「たっ高島君はさー、河上でどう?モテんじゃないの?桃山さんっ」
あたしは桃山さんに話し掛ける。
「う、うん。かなり(笑)」
何故か彼女は少し微笑んだ。
(笑)!?なんかめちゃめちゃかわいらしいじゃんか!!!
「あ、まじでー(笑)?沙也なんか女子にしか人気ないからさあ(笑)。あ、沙也ってわかる?奈知のー…」
またやってしまった。
NGワードかも……
「イトコでしょ!?知ってるよ、この前見たの。高島君迎えに来てたよね。カッコイイ彼女だった」
ああよかった。奈知も無表情だし、普通だ。
すると後ろからドドドドッって音が………
「ゆーみー!!!なんつった今!?心配しなくたってちゃんとモテてるわよ」
「怖……。沙也じゃん!」
ありえない……超地獄耳。
つかどこから来たの!!!
「おお沙也じゃん!一緒に帰るか!いいよな皆?」
こうして5人になったあたし達は駅まで歩いた。



