「桃山芽衣(モモヤマメイ)。早人と一緒で河上高校の1-3。美人で可愛らしくて男子は彼女にトリコらしいよ」
これは沙也のリサーチ情報。
「最高のライバルだね」
ラ、ライバル……。
なんて嫌な響き。
「まあこの間早人んとこ行ったとき見たけど、可愛かった。かなり。でも純情っぽいけど実はコアクマですよとか言うあたしが1番嫌いなパターンだね、あの顔」
沙也、怖い……(笑)
「でもさ、ただ単に体育大会の実行委員ってだけでしょ?何がライバルな訳?」
「何がって…わかってないなあ勇美は。奈知はその芽衣ってコにフラれたんのよ?一方的に」
「はあ」
「あたしが調べたところによると、浜上に好きな人がいるって言ってるらしいし」
「嘘!」
「ほんと。向こうが振り向けば奈知も振り向いちゃう訳だよ。奈知が勇美に向いてないのに奈知をオトせる訳ないでしょ」
「確かに…」
でも、どうすればいいの?
「それはこれから考える!以上!」
きっぱりと沙也は言った。
人の事件はとことん首突っ込むんだから……
はあ、大丈夫かな。



