「葵ちゃん!このパフェ美味しい〜!」

学校も終わり、しおりとショッピングモールへきた。

お目当てのプレゼントも買えたようで、私たちはカフェに入りデザートを食べている。

「あ...葵ちゃんのパンケーキも美味しそう...」

「食べる...?」

「いいのっ?」

「いいよ」

「やったあ」

一口サイズにカットしたパンケーキを、しおりの口へ運ぶ。

「お、おいしい...!」

体育祭でやる応援団の振り付けは決まって後は覚えるだけ。

体育祭が終われば次は文化祭か...。

「あ...ねえ葵ちゃん、あの人って」

「うん?」

カフェの外を見つめるしおり。

私も見てみる。

「ぁ...」

「かっこいいな...」

「しおり、あの人知ってるの?」

「もちろんだよ!」

カフェの外に見える人物は黒田くん。

もちろんだよ。と言うくらいなのだから、やはり人気者??

別に顔はかっこいい訳じゃないのに。

性格が社交的だからかな?

「葵ちゃん...黒田くんと知り合い?」

「ちょっとね」

「え?!知ってるの??友達?」

黒田くんと友達?まだ違和感があるけど一応友達なのかな?

友達って言われたし...

友達ってことかな...。

「まあ...友達かな?」

「どうしたら友達になれるのっ」

どうしたらって...そんなの聞かれたって分からない...。

いつの間にか友達になっていた。

「どうしたらって言われても...」

「え〜ずるい!」

ずるい??私としてはそんなに関わりたくはない。

別にこれ以上友達なんていらなかった。

あれから会うたびに絡まれて、黒田くんはテンションが高い上に目立つ。

学校のみんなから白い目で見られてないか不安なのに。

「葵ちゃんすごいよ」

「何がよ」

「黒田くんだよ!友達になれる何て」

黒田くんと友達になる事はそんなに難しいの??

そうしおりに聞いてみた。

「難しいって言うか、女子と話してる所見た事がないよ。いつも男子と喋ったり、帰ったり、黒田くん...女子の事避けてる見たいだって」

「そうなんだ」

避けてる?私にはまるで元々友達かのように話しかけてきて、おまけにのこのこ後ろについてきて最後は名前まで教えてもらった。

そんな彼が女子を避けてる何て信じられない。

この2日で会った黒田くんとの出来事をしおりに話してみる。

「信じられない」

同意見です。