やっぱり、男だった......か。
「名前は?」
名前なんて、本当は知らなくてもいい。
聞いたとしても、分かるとは思わねぇし。
......さっきよりもイラついている自分。
けど、この用事のせいで昼のこと無しになったしこんぐらい聞いてもいいよな?......。
ほんと、ムキになってるな俺。
「や、山下くんです」
ちゃんと、言ってくれるんだ。
ちょっと言っただけで俺の言ったこと聞いちゃうんだ。
そういうとこ、ほんとに可愛い。
「告白?」
質問攻めの俺。
本当は、答え分かってるけどね。
だって、男が呼び出してすることなんて、告白ぐらいしかないし。
てか、しっかり夏輝の予想当たってたし。
「先輩?
どうしてそこまでして聞きたいんですか?」
......そんな質問がくるって思ってなかった。
思わぬ質問に驚いた。
ねぇ。
南はさ、俺がそんな質問に答えると思ってんの?
俺は南からの質問に、
「教えない......」
そう意地悪に答えを出す。
教えないっていうか、教えたくない。

