俺にもっと溺れろよ。




「あっ。



そうですか!」




意外とあっさりした反応。


なんか、悔しい......な。




「そうですか!じゃなくて。



......えぇぇぇぇ!?」




前言撤回。



どこか、この反応を求めてた自分がいた......。



てか、



「リアクション遅すぎ......」




「ほ、ほんとにいいんですか?」




いいに決まってるじゃん。また信じてないのかよ。




「いいってなにも俺から言うつもりだったし」




もはや、待ってたぐらいだし......。




「......え、何事!?」「叫んでなかった?」



南の大きな声に、人が集まってきた......。



......せっかく一緒に帰るんだから邪魔すんなよ。




「ほら、行くぞ」




俺が先に足を進める。



後ろから、焦ったように俺に追いつこうとしている南は、ほんとに小動物にみえる......なんてな。




「あの、先輩。



今日、本当にお昼すいませんでした」




南の言葉で思い出す。



そうだった。



俺もそれについて気になってたけど、さっきまで忘れてたわ......。




「いや、用事だったんだろ?」