俺にもっと溺れろよ。






「......さぁね」




「さぁねって言っても、ほんとは気になってるクセに......」




ジュース飲みながら、ニヤついた顔で見てくる夏輝。



ニヤニヤすんなよ。




「あっ、告白かもよ?」




......は?



名案を思いついたと言わんばかりの顔。





「さっきと表情違うけど......どうした?」




はぁ。ほんと腹立つはこいつ。




「......うっせ。



告白なわけないだろ」





そう言いつつも、用事って聞いた時点で怪しいって思ってる自分がいた。




「って、何ムキになってんだよ......。



でも、桃花ちゃんが1年の間で可愛いって噂になってるって聞いたよ」




......そんなの知ってる。



南が、1年の間で可愛いって言われてるのはこの前友達から聞いた。


2年にもその話題があがってるってことは、2年にもそう思ってる奴がいるってことだよな。



別に、俺も可愛いって思ってるし。


最初は特に、インパクトが強すぎて顔なんて意識してなかった。



でも、その噂を聞いてから南の顔をよく見てみると......。



長くて緩くカーブがかかってるまつ毛に、ぱっちり二重の目。