俺にもっと溺れろよ。





南の第一声。




「先輩、熱ありません?大丈夫ですか?」




──は?



まだ、信じられてないのかよ。


熱なんて、ある訳ねぇじゃん。




目の前の南は、結構真剣に俺の事を心配してるみたい。




はぁ、ほんとに......。




「......ははっ」





おもしろすぎだろ。



自分から聞いといて、こんなに信じないとかどういうことなんだよ。



ほんと、今まであったことないタイプ。




絶対、俺の事振り回してんの気づいてないだろ。



俺がこんな笑うのは、家族と友達とお前の前だけって知らないだろうな......。












*






そして、翌日......。




俺は、今日夏輝と昼食を食べている。




昨日、南と一緒に食べる約束をしたところだろって......?




「桃花ちゃんの用事って、なんだろうね?」




そう、俺は今日南に、「今日のお昼は用事があって......本当にごめんなさい」と謝られた。



昨日の今日でってちょっと思ったけど、用事ならしょうがないし......。




別に、昼のこと楽しみにしてた訳じゃないし......って言ったら嘘になるけど。