俺にもっと溺れろよ。





南ってこのクラスわたししかいないよね。



ってことは当たり前すぎるけどわたし!?





──ガタッ。




わたしは勢いよく、「は、はい!」と返事をして立った。


どうやら返事の声が勢いよすぎたみたいで声が裏返ってしまった。




そんなわたしを見てクラスのみんながいっせいに笑いだす。





「南、お前寝てただろ」





先生が作り笑顔すぎる笑顔で問いかけてくる。


わたしの担任の先生は20代後半でそこそこカッコよく面白くて勉強の教え方が上手だから人気が高い。



まぁ、早瀬先輩の方がカッコイイんだけど。

だけど、怒ったときは怖い。





「寝てません」





即座にわたしは返事をする。



クラスのみんなが「寝てたじゃ〜ん」って笑いながら言う。


ちょっ。クラスの皆のものうるさいぞ。


てか、笑いすぎだよ。





「みんなも寝てたと言って......「寝てません」」




先生の声に被せてわたしは言う。




わたし、寝てた記憶ないんですけど。



そのあとも何回かこのやり取りが続き。




最終的に負けたのは......わたし。





いつのまにか寝てたらしい。




全然、気づかなかった。
寝てるんだもの。そりゃそうだ。

自分で自分に突っ込んだ。


それよりわたし夢の中でも怖いぐらいよく話すな。



だけど、その話している内容は全部現実でわたしが思っていたことだった。