俺にもっと溺れろよ。



早瀬先輩に告白した女の子の大半が泣いて去っていく。でも、わたしは違った。





結果、案の定断られたんだけども。




そんなの分かってたから、笑顔で先輩に『先輩、これからいっぱい挨拶とかどんどんアピールしますからね! 覚悟しといてください』とわたしは言った。





早瀬先輩は、“は?”みたいな顔だったけど。






もちろんこのことを風ちゃんに言ったら。



先輩と同様。“は?”みたいな顔をしてた。




だけど『印象には残ったんじゃない?』そう言ってくれた。




印象に残れただけで十分だよ。



残れたかわかんないんだけどね。きっと残れてるはず。




わたしは風ちゃんにすごく助けられてるなと思う。



きっと、これからもいっぱい迷惑をかけると思うし沢山助けてもらうと思う。






って、うん。
わたしってば、話が脱線しかけてるじゃない。


よく、脱線するのよね。わたし。



なんてことを話していたら。

もちろん声に出して話してないよ。心の中でだよ。



「お...い!みな......み......南!」




って声が聞こえた。