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あれから、1時間目、2時間目......と時は過ぎついに来てくださいと書いていた昼休みになったのだ。
本当に早瀬先輩には申し訳ないんだけど、今日のお昼は用事があって本当にごめんなさいと謝った。
自分から、誘っておいて申し訳ないことしたなと思う。
だけど、呼ばれているのに断るにはいかなくて。
そして、今呼ばれていた体育館裏に来ている。
風ちゃんが笑顔で「報告、待ってまーす!」って言っていたけど。
あの子、完全告白だと思っているよ。
まだ、分からないのに......。
そう自分では理解しているはずなのに少し期待してしまい、妙に緊張してしまう。
すると、前から1人男の子が走ってきた。
「ごめん、遅れて」
そう、 手をあわせて謝ってくる彼。
ネクタイがわたしと同じ赤色だから、高校1年生。
見かけたことは何回かある。
確か、名前は。
「え、え〜っと」
あぁ〜、出てこない。
困っているわたしに気づいたのか、
「名前、言ってなかったね。
俺、山下 陽翔(やました はると)」
笑顔で自己紹介(?)をしてくれた。
なんかすごい爽やかなんですけど。
そして、よく見るとものすごいイケメンさんなんですけど。
キレイな二重に薄いピンク色の唇。
キレイに鼻筋も通っている。

