だって、あのクールで有名な朔先輩と、前だと考えられないぐらい仲良くなれてる。
......だけど。
幸せだけど。
わたしは、朔先輩の仲のいい後輩じゃなくて......。
────彼女になりたいの。
この思いは、告白したときからずっと思っていること。
むしろ、朔先輩と過ごす時間が多くなるにつれ、その気持ちが大きくなってる。
──ねぇ、朔先輩はわたしのことどう思ってますか?
いつもこの言葉が喉まででか掛かっている。
前までのわたしならすぐに聞けてたと思う。
だけど、だんだん好きの気持ちが大きくなるにつれ......。
わたし、これも知らなかった。
好きが大きくなるにつれて、ちょっとずつ臆病になっていくんだね。
今日の出来事を考えると、少しはわたしのこと考えてくれてるのかな。
そうだったら、いいな。
そんなことを考えているうちに、わたしはいつの間にか眠ってしまっていた。
*
*
*
────チュン、チュン。
「......んんぅ〜、えっ、!?
わたし、寝落ちしちゃってた」
鳥の鳴き声と眩しい光に目が覚める。

