そして、当日。
佳乃ちゃんからの着信に
スマホを耳に当てる。
「もしもし?」
少し騒つく中に愛しい彼女の声。
「…会いたいよ。」
そう言って泣くののか。
その後も佳乃ちゃんに自分を省みて、
ぽつぽつと言葉にしていた。
その電話を聞いて、
俺も泣いてしまった。
ああ、彼女は前を向いている。
今なら受け入れてくれるだろうか。
緊張と不安、そして
ののかに会える喜びを胸に店に向かった。
12時、佳乃ちゃんとの打ち合わせ通り
店内へ入っていった。
目を閉じるよう促し、
その間に彼女の前に座る。
目を開けた彼女は
心底驚いているだろう。
「ののか、お誕生日おめでとう。
生まれてきてくれてありがとう。」
その言葉に涙が止まらないののか。
俺のプロポーズを受け入れてくれた
ののかを連れて、
俺の家に帰ってきた。
シンプルな部屋に彼女がいるだけで
何故か彩られる。
やっぱり俺には彼女が必要だ。
と再確認した。

