運命なら、きっとまた。





2人揃って鳥居をくぐる


その先にはたくさんの人が参拝に訪れていて、お賽銭箱の前では手を合わせて1年の幸せを願っている



「結奈は何をお願いする?」
「あたしは…」



真っ先に思い浮かんだのは、彼氏のこと。
あの人とうまくいきますように…って、心の中では願ってる
でも、そんなこと博紀には言えない



「今年も幸せになれるように、かな」



ありきたりな願い事を笑顔で答える
でもまあ、恋愛面を含めてって意味では間違ってない



「ふーん、俺は結奈と付き合えますようにって願うかな」



少し照れながら、口を尖らせて博紀は言った
きっと博紀が期待していた答えをあたしが言わなかったから。



「…それ本人の前で言う?」
「だってもう好きだって知ってるしょ」
「そ、そうだけど…困るよ」



彼は本当にストレートに感情を伝えてくる
あたしはどうして彼を選ばなかったんだろう


時間が合わないから、というのはたぶん言い訳だ
本当は博紀を好きになりかけてた
だけど、事情を知ってどうしようか迷って…そのうちに今の彼が現れてそっちへ逃げただけだった



「…俺だったら、もっと幸せにするのに」



小さな声であたしに聞こえないように博紀は呟いたが、ちゃんと聞こえてたよ
でもね、あたしはずるいから…その時、聞こえないフリをしたんだ



ねえ、神様?
あたしはこの人のことを好きになってもいいのでしょうか?
あたしには乗り越えられますか?



今年のお参りは願い事ではなく、
神様への問いかけで終わった