その瞬間に、そうか、自分と巴ちゃんは別物なのかと再認識が働いて。
同時に他の女の子への対応と同じ事をしてしまった自分が居たのだ。
悪戯にその人からの印象やイメージを壊さなくてもいいか。と。
吐季さんが知り合ったのは巴ちゃんで自分ではないのだ。
吐季さんの中では自分は普通に女の子で、必要なのも女の子な自分。
じゃあ、敢えて本質を打ち明ける必要もないだろう。
実はこんな女からかけ離れたスタイルが本当ですと打ち明けて誰が喜ぶでもない。
でも、そんな感覚が大誤算だったんだ。
今こうして、あの時の判断に苦しめられているんだから。



