姉の合図で地獄の時間ははじまった。

「今いけるで」

そう姉が言うと男は待ってましたとばかりに
私を襲ってきた。

私は無我夢中で抵抗した。

全部の力を振り絞って抵抗した。

けれども男はお酒で酔っていたこともあり
どんなに抵抗してもダメだった。

私は必死に暴れた。

暴れて暴れて暴れまくって
自分を必死に守ろうとした。

そして暴れれば暴れるほど、、、

抵抗すればするほど、、、

何度も何度も殴られた。

しだいに私は痛みを感じなくなってきた。

どんなに殴られても。

痛みなんて全く感じなかった。

私はふと同じ空間にいる姉をみた。

姉は殴られてる私を時々見ながら
テレビ見て笑ってた。

この時、思った。

家族って所詮名ばかりで
血も涙もない存在なんだってそう思った。

そして姉はこう言った。

「はよやってしまえばいいのに。
てかやられてるとこ見たいんじゃけど」

信じられなかった。

本当に死んでしまいたかった。

このまま死にたかった。