「……拓海くんに嫌われてたの……。」

「はぁ!?」

亜依は拓海の気持ちを知っている。

だから凪の言葉の意味が分からなかった。

「何でそうなったの?え?意味分からないんだけど。」

「だって、だってぇ〜!」

凪は泣きながら話した。


拓海にキスされた事。

隣のクラスの男子が話していた事。

一晩考えた事。


「……凪。それは碓氷くんから聞いたんじゃないでしょう。」

凪は無言のまま頷く。

「凪は碓氷くんの言葉より他人の言葉を信じるの?」

だって。

「…怖い…。」

拓海から真実を聞くのが。



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