拓海にキスされた翌日、凪は眠れないまま学校に行った。 心臓がバクバクと煩い。 教室の前に立つと心臓はもう限界だった。 拓海君がキスした。 私に。 拓海君、私のこと、 好き―――? 期待は膨らんでいく。 が、その日は凪の期待を裏切るように拓海は学校を休んだ。 キスの理由を聞こうと思ったのに。 拓海君は私の事好きなんですか、って言おうと思ったのに。 その日のHRは特別つまらなかった。 .