嫌いなままで良いから、心の中に僕を留めておいて。 「ごめん。ばいばい。凪も暗くなる前に帰れよ。」 拓海は悲しそうに笑ってて教室を出た。 本当に好きだった。 好きすぎて戸惑う自分がいた。 君を困らせる存在が居るならば俺がどうにかしよう、って思ってた。 だから、君が俺で困るなら俺は君の前から消えよう。 「―――――ばいばい。」 夕方の空、拓海は呟いた。 .