詰め寄って次は何の真似だと成り行き任せに見つめていれば、どうやら浮気疑惑が続いているような尋問に笑っていいのか嘆いていいのか歓喜していいのか。
結局は歓喜が攫って行くから複雑なんだけども。
言葉を綴っている彼女は至って真面目だという様な不満の真顔で、なのにその真顔で結局は『可愛い』と言いたくなる嫉妬を見せてくる。
今まで嫉妬してキャンキャン言う女はウザいとしか思わなかったけど、我欲をあまり見せない亜豆だからこそその嫉妬も程よく甘さに感じるのだろうか。
全部私のって・・・なんか言い方可愛いし。
そんな風に思ってしまえば・・・、
「フッ・・・」
「何追及されて喜んでるんですか?本当にMですね」
「まだ言うか。Mじゃねぇって。でも・・・お前からの嫉妬は気分いいな。・・・と、」
「・・・・・」
「確かに・・・バカップル発揮な時期なのかもな」
何をしようと、何をされようとどこか楽しい感情が付属して。
不満すら不満となりきらず取りきれず、どんな姿でも俺に意識を向けている亜豆に歓喜ばかりが勝って。
大人の恋なんて忘れる。



