その姿を追って行けば人目につかないような、オーナメントも他と比べたらかなり少ない地味なところに持っていたそれを飾り始めている。
「なんで敢えてここかねぇ」
「いいじゃないですか。むしろこっちの方が表のごってごてした場所より目立っていいですよ」
「まぁ、確かに」
「よしっ・・・無事バカップル達成ですよ」
「達成させる必要あるのかないのか」
「何言ってるんですか。付き合いたてホヤホヤでしかも記念すべき初エッチ後の今が一番バカップルするタイミングの2人ですよ」
「お前さぁ、いっつも思うけど真顔で凄い発言してくるよな」
サラッと初エッチ言うた。
いや、確かにしたけどさ、アホ程したけどさ。
恥じらってみたり、開き直りなのかなんなのか堂々とこんな発言してみたり。
本当に亜豆のペースって掴めないな。なんて、思いながらも悪くないと笑う自分がいる。
つきあってる女の行動に困って尚可愛いなんて感情が付属するのはやはり初めてだ。
今も他のオーナメントに何が書いてあるのかと背伸びしてまで読みふけっている姿を和んだ感覚で見つめていると、その視線がどうやら彼女の電波にぶつかり拾い上げてくれたらしい。



