「・・・ちなみに・・・今の会社って・・第何志望?」
「ん~、1,2くらい?」
「・・・グスッ・・やっぱり頭下げてくる」
「あはは、だから無駄だからやめとけって。何でそんな必死かなぁお前」
「むしろ何でそんな楽天的かなぁ、お兄さん」
本当にここまで落胆も見せずにあっけらかんとしてる姿見てると自分がこんなに責任を感じて泣いてるのもアホらしくなってくる。
クソッと言う感じに不貞腐れて顔を背ければ、ククッと笑った声が響いて、
「お前が焦って取り乱してくれたからなんかスッキリしたんだって」
「っ・・・・」
「俺じゃあ・・・モラルとか理性が働きすぎて取り乱したくても出来なかった。会社に乗り込んで言い訳とか・・・したくても出来ずに帰ってただろうからな」
「・・・・・」
「それを目の前でなりふり構わずやってくれて、結果は好転といかなかったけど・・・でも、逆にスッキリと吹っ切れたよ。多分、縁がなかったんだよ」
なんて・・・狡い。
そんな風に言われてしまえばこれ以上不満なんて言いようがない。
それでも、どうしても自分だけはすっきりと出来ない。
私のせいで夢の一つを手折らせてしまったのだと。



