本当に今この瞬間まで全くと言っていい程疑ってなかったのだ。
また、えらいとこに絆創膏貼ってるな。とか、噂に拍車がかからなきゃいい。とか、そういった懸念の様な物は浮かべていたけれど本気でキスマークの疑いなんかかけてなかった。
それでも、不意に浮上したのは昨日もこちらを翻弄していた三ケ月の姿で、瞬時に心臓が変な跳ね方をしたのが分かる。
そのまま見事動悸のリズムが早まる早まる。
そんな俺とは相反し、何食わぬ感じに絆創膏を指先で一撫でした亜豆はサラリ、
「割れていた爪に気がつかずグサッ、ガリッの痛々しい流血事件になりました」
「・・・・うわっ、なんか聞くだけで痛ぇ、」
「でしょう?なかなか生々しかったのでお披露目して歩くのもどうだろうと思ってのこのスタイルです」
「そ、そっか・・・」
「外して見せましょうか?絆創膏の替えは持ってますし」
「いや、いい。そんな生々しい言われた傷痕みる勇気ない」
今でさえなんか自分がその痛みを想像して首を押さえてしまっているんだ。
見てしまったら鳥肌が立ちそうな気がする。
遠慮する。と手で制止を示して視線も前へと逸らしていく。
横で、『今も地味に痛いんですよね』なんて呟いている亜豆の声を聞き入れながら、心の内では少し焦りが軽減し動機も落ち着き始めたのを感じた。



