「・・・昨日は楽しかったですか?」
「ん~、まぁ、普通に」
「部屋に上がったり部屋に上げたりしてませんか?」
「おお~い。するわけねぇだろ。ここ最近で俺の部屋に俺以外で出入りしてるのお前くらいよ?」
「・・・・・・・なんか・・・」
「ん?」
「照れます、」
「っ・・・何でだよ。相変わらずポイント分かんねぇなぁ~」
本当に時々予想もしないところで不意に過剰に照れてみせる亜豆に、困ったような笑みを見せるけれど実際困る感情なんて皆無だ。
いや、しいて言えば【可愛くて困る】なんてアホらしい感覚はあるけれど。
今も、本人的には平常を保っているつもりなんだろうけれど、フイッと僅か俺とは逆側に背けた顔と、無表情の頬に浮かぶ薄紅。
口元だってちょっと刺激すれば真面目な横一直線な結びが緩みそうな。
亜豆をこの角度から見るの結構好きなんだよな。
隣り合って、身長差の高さから見下ろす亜豆の横姿と言うのか。
伏せ目がちに見える目元が好き。
その目を覆う睫毛の長くて量の多い事。
化粧のせいなのかと思っていたけれど、度々泊まる機会もある今の関係の中で素顔の状態も度々見ている。
化粧なんてしなくても、大きな目と睫毛の感じがあまり変わらず驚いたほどだった。



