絆創膏を手に再び鏡の前に移動し痛々しい患部にぺたりと貼ってみる。
位置が位置だけに何とも言えぬ疑いをかけられそうだと自分でも思って見つめてしまった。
明日はどうしたものか。
何かしら隠してないと痛々しいのと生々しいのと。
血に弱い人は気分を害するかもしれないし、そうなってくるとあらぬ疑いをかけられようと絆創膏を貼るのがベストだろうか?
そんな悩みに明け暮れしばらく鏡と睨めっこ状態であったけれど、不意に思い出した現実の非情さに今の悩みに対しては放棄した。
「部屋・・・片付けなきゃ」
そう言えば泥棒が入ったかのような惨状だったのだと思いだし、うんざりとしながら自室に向かう。
伊万里さんは小田さんと一緒だし、ジッポは見つからないし、ミケから電話はあるし・・・なんか散々。
追い打ちをかけるように目の前のこの散らかった部屋。
厄日かもしれない。と溜め息をつき、意を決したように部屋に踏み込むと片付けの再開。
そのまま、ソファでクッションに下敷きにされている携帯のことなど翌朝まで思いださず。
伊万里さんからの数回の着信やメールに気がついたのは出社する直前だった。



