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「・・・・ない、・・・分かっていたけどやっぱりない」
頭の中ではさっきからずっと『探し物は何ですか~♪』なんて懐かし曲のフレーズがリピートされている。
視界に映る自室は片づけが面倒だとうんざりするほどに掘り返した荷物でごった返していて溜め息しか出ない。
遅ればせながらの大掃除。・・・では、なく。
そう、まさに探し物をしていたわけなんですよ。
見つけにくい小型な物なんですよ。
そして過去にも探して見つからなかったって言う代物なんですよ。
だからこうなる結果は見えていたのに、・・・見えていたけども・・・。
「っ・・・何で無いのぉぉぉ?」
もう嫌だ。と両手で頭を抱えて嘆いてみれど、探し物が哀れんで出て来てくれるはずもなく。
傷心の自分にのしかかるのは掘り起こした荷物を元通りに戻すという手間のみ。
それでも片付けなければベッドで眠る事さえ危ういと、渋々手を動かし始めて重苦しい溜め息を吐く。
「・・・・・・伊万里さんの馬鹿、」
そう呟いて、すぐにこれは自分の八つ当たりに過ぎないと自己嫌悪で再びの溜め息。
それでも、
「形見とか・・・聞いてないし」
そう零し頭に浮かべるのは記憶に鮮明なくすんだゴールドのジッポだ。



