「本当・・・どこまでも一途で可愛いよリオ。その一途さを欲しても手に入らないのは憎らしいと思うのに、その在り方は愛おしい」
「んんっ・・」
「ねぇ・・・伊万里はその価値を知ってるの?リオの『好き』をどこからどこまで把握してる?」
「っ・・・・」
「覚えてる?・・・キスもセックスも俺が全部教えてあげたのにね。初体験すら・・・妄想あって成り立ったんだもんね」
「っ・・・」
「緩い拘束と目隠しの向こうに思い浮かべてたのは伊万里だもんね。・・・そんな一途で健気なリオの好意に・・・あいつの『好き』は追いついてるの?」
「っ・・・退けっ!」
いつまでも調子に乗ってベタベタ、噛み噛み、グダグダと!
ふざけるな!!と、渾身の力でミケを退かそうと身を動かせば、その抵抗すらミケのおふざけの糧になる。
渾身を無駄にされるようにヒョイと身を引かれ、あっさりと私の上から体を退けるとクスクスと笑う姿。
コンチクショウ!!と歯を噛みしめ睨みつけてもミケにとっては何の痛手もない。
むしろ痛手は自分ばかり。
不覚にも無理矢理に上げられた熱が不完全燃焼で只々苦しい。
耳に残る言葉にももどかしさが募って、反論したいのにその話題に関しては悪戯に踏み込まれたくない。
踏み込まれたくないのに・・・。



