酷く身の危険な状態であるのに、抵抗示して暴れることもしなかったのは妖し気な水色の双眸に怯んだから。
むしろ、下手に暴れようものなら喉元に食らいつかれそうだと感じてしまうくらいに危険。
そんな私の畏怖すらもミケの思惑の内。
それを示す様にクスリと楽し気な笑い声が聴覚から犯しに来た直後。
「っ・・!!」
素肌に空気が痛いと感じたのは初めてかもしれない。
「フフッ、案外独占欲強いのかな伊万里 和」
そんな言葉は私の肌に散る無数の赤を水色に映して落とされた。
強引に服を捲り上げられ晒された素肌。
下着はつけていたのは不幸中の幸い?
それでもミケの集中は今更な私の下着姿じゃない。
肌に直に残っている痕の方。
それを確かめる様に肌を這う指先の感触にはさすがに金縛りも解けた。
「っ・・・触んな!!ちょっ・・嘘つき嘘つき!!契約違反!!」
「フフッ、何が?」
「何もしないって言ったじゃない!」
「心外だなぁ、何も契約違反じゃないでしょ。俺はNO SEX、NO KISSって約束しただけだもん。キスもセックスもしてない今は何にも嘘つきじゃないし契約違反じゃない」
「っ・・・屁理屈男ぉぉぉ!!」
ふざけんな!!と、さすがにがっつり抵抗して顔を手で押し返したり触ってくる手を退けようとするのに、どうにも効果なく抑え込まれてしまう現状。



