そんな隙に容赦なく響かされるミケの言葉。
「あいつを想像して俺とするより・・・良かった?」
「っ・・・・」
「相変わらず・・・何度抱いても初な反応するの?」
「っ~は~な~せ~」
「初で拙い反応な癖に気持ちい事には貪欲なのも変わってない?」
「痴かぁぁ___んんっ__」
いい加減にしろ!と我慢の限界で遠慮なしに叫び声をあげかけると、素早く口を抑え込まれ、更にはふわりと抱え上げられて見慣れた玄関内へ。
一瞬起きた事に頭が追い付かず、『あ、暖かい』なんて呑気に玄関の明るさに呆けてしまったけれど、ガチャリと響いた扉の閉る音でリアルの非情さに回帰した。
「っ・・・不法侵入!!」
「あれぇ?だって入れてくれるつもりでまた出てきてくれたくせに」
「もう、そんな微々たる情も飛んだわよ!出てって!!絶対に碌な事しない!セックスさせろとか言って当然の様に襲ってくるでしょ!?」
ふざけんな!今すぐ帰れ!!と全力の力でミケの姿を押し返すのに、クスクスと軽い調子に笑う男は全く堪えず不動で同じ位置だ。
こんなに線が細い癖に力はしっかり男なのが面白くない。



