バンダナで髪を押さえながら鏡に向き合う私の所にアランがちょうどやって来た。 本人にはとても申し訳ないのだけど、アランの存在をすっかり忘れていた私。 『おはよう、杏奈』 「!?!?」 おはようを言われるまで気付かなかったくらいで。 本当に驚きが隠せなかった。 家に家族以外がいる感覚って、いつまで経っても慣れない。 何とか状況を理解して、ようやく返す。 『おはよう、アラン。7時40分には自転車で学校まで行くからね』 『わかった』