『曲っていつまでに提出すればいい?』



クリスマスまでは、あと1ヶ月ほどしかない。



「早ければ早いほど、だな。」



また大雑把な・・・



『もっと具体的に。』



森じゃダメだ、と溝江を見てそう言えば「うーん」と顎に手をやって考え込んでいる。



「2週間後には締切。
って、ムリ?」



申し訳なさそうに、眉を8の字にしている。



『多分、大丈夫。
曲想、昨日森に聞いたら自由にしろって言われたんだけど、本当にいいの?』



「うん、俺はいいよ。」



『八木は?なんかリクエストある??
曲想以外でもいいよ。』



「あ?特にねぇよ。」



『あっそ。』



本当、無愛想。
私も素っ気なく返してみる。



「つーか大体、本当に曲作れんのかよ。」



『は?作れるし。
見くびらないでよね。』



「フッ、ムキになるところが怪しいな。」



頬がピクピクしている。