「これからよろしくやってくれ」

「あーっ!」



我慢できず、つい大声を出して立ち上がる。

先生は私の突然の行動にビクーッ! と肩を上げる。



「わっ! なっ、何だっ、若狭! どうした!?」

「れ、蓮君……! もしかしてお兄さん、優さんって言うよね?」

「はあ?」



蓮君の眉がぴくりと動く。

反応するってことはやっぱり……!



「お前、何で兄貴のこと知って……」

「私、若狭奏絵! よろしく!」

「お、おお……。よく分からんが、よかったな、笹原。早速、友達ができて。──若狭、とりあえず座れ」

「あ、はい……」



はって我に返った瞬間、何をしてるんだと急に恥ずかしくなって、私はしぶしぶ着席した。