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大粒から小粒になり、頭に降りかかるものが完全に無くなった頃、
ようやく親友の元へと辿り着いた。
と同時に、
親友の前に立つ人影をこの視界が捉えた。
あれは・・・・・。
「カワシュン・・?」
近づく僕の足音に気付いたのか、折りたたみ傘をさしていた女性がこちらを振り向く。
「・・・・・アカネさん。びっくりした。
誰か立ってるなと思ったら・・。」
「カワシュンも来たんだね。」
「うん・・。」
高校時代の同級生のアカネさんは恐らく僕よりも随分早くここに来たんだろう。
親友の両脇にはアカネさんが挿したと思われる花が彩りよく飾られていた。



