HR5分前の鐘がなった。




「あ、やばい!早く行こっか!」




陽くんが走っている背中を見たら、何故か泣きそうになった。




すごく、好きだなって。





この背中に抱きつけたならどんなに幸せだろうなって。





いつから逞しくなったんだろうって。小五から好きだった陽くん。





いつも同じクラスになったら近くの席で。




私も走って追いかける。けど、早くて追いつけない。




小五のときは私の方が速かったのに。




顔も鼻筋が通って高くなって、世間的には緋色くんには及ばないかもしれないけど私からしたら世界一かっこよくて。




誰よりも特別で。笑顔が誰より輝いてて、優しくて。




「陽くん」




私の不意にでた声に陽くんが足を止めた。




告白したい、けど、今じゃダメ。まだ、これからも頑張らないといけない。




今度の5月にある春の文化祭の花火、一緒に見ませんか。




そう言いたいのに。




「い、い急がないと、間に合わないよ!」




まったく全然違う言葉に私も呆れる。