「ごめん、緋色君今のは弟だから。うん、ホント起こしてくれてありがと」





とっさに嘘ついた。弟なんていないし!!






「あ、弟。どいたま」







すこし気まずいこの雰囲気で聞いてられるかってんだ!!





「出会いは大切ですよ。今日から3年間の高校生活を楽しみつつ、近い将来のことも頭におきながら思い出を作っていってください。」




やっと終わった校長先生の話。長かったけどどれひとつ頭に入んなかった。




こんなに眠かったのに。




【PTA、来賓の方からのご挨拶】




「涼しくも暖かい雨が降る中元気に入学してこられた立派な新一年生を__ 」




また始まった。第2の敵。来賓アンドPTA。



これもまた長い長い。眠くなること間違いなしじゃん。



すると次は緋色君が頭を縦に動かし始めた。



あ、緋色君ピンチ。と思いながらもなんか面白くて見ていることしか出来なかった。



目を閉じてふりこになっている緋色君。




「緋色君起きて」




小声でトントンと肩を叩く。こりゃ危ない。



「うるさい、寝させろよ」



さっきと変わってめちゃめちゃ機嫌悪そうに睨んできた。



(ヒィーー怖!)



「ご、ごめん」




そういうとまた緋色君はきちっと姿勢を伸ばしたまま目を閉じた。



座ったまま堂々と寝るなんて。