シャツがはだけて、ブラジャーが胸の上までズリ上げられている状態の自分の姿に苦笑する。





あの男は、キス以外もかなり上手いかもしれない。





あのルックスだし、きっと付き合った女の数も尋常じゃないんだろうけど。




身だしなみを整え、とりあえず眠気覚ましにコーヒーでも…と立ち上がった時だった。





ーーーピンポーン…




滅多に鳴らないインターホンが鳴る。




セキュリティだらけのこのマンションだから、当然玄関の向こうに人がいるわけではなく…




一階のエントランスに誰かが来てインターホンを鳴らされているのだ。







モニターでエントランスの様子を見てみる。





すると…






「この人…確か……」





朔の会社の美人秘書だ。






確か…七海さんとかいう。





なんでここに…?



朔は会社じゃないの…?






ここに私がいることなんて知らないであろう彼女の姿をモニターで見ていたら、また孤独感が私を襲ってきた。