連れてこられたのは…あの日ルールとして追加されてから、毎日一緒に眠っているベッド。




優しく寝かされたかと思えば、私に覆いかぶさるようにキスをする朔。




そのキスの合間に、必死に訴える。




「ちょっ…朔!!合意の上でしかしないんじゃなかったの!?」




「うん…そうだけど?」




そう言いながらも、朔の唇が首筋を這う。




「あっ…ん……」




朔の手が、シャツ越しに私の胸に触れる。




「だ…から待ってって!ルール破るつもり!?」




思わず流されそうになった自分自身に言い聞かせるように、私の胸に触れていた朔の手を掴む。



すると…




「俺は、合意の上じゃなきゃ“最後まで”しないとは言った。“途中まで”に関しては決めてないんだけど?」




そう言って、ニヤリと笑う朔。




こ…子どもかっ!!





「そんなの通用するわけ……やっ…」




シャツの中に手を入れ、胸に直接触れられる。




それだけで、身体がのけぞるような感覚で。




“最後までしない”の意味を知り、私は声にならない声を上げながら、やっぱりこの男は苦手だと、強く思うのだった。