みだらな天使

「そうだ、奏。近いうちに、まとまった休みが取れそうなんだ。どこか遠出でもしようか。」




「ほんと?嬉しい。」




ベッドで脚を絡めあいながら朔が言った言葉に、思わず胸が高鳴る。





「どこ行きたい?」





そう朔に問いかけられ、想像が広がる。





「そうだなー…温泉とか、ゆっくり出来そうじゃない?」




「俺としては、奏といられれば、どこだっていいけどね。」




「もう!またそういうこと言うー!」





「だって本当のことだもーん。」




二人して笑いながら、朔が私に再びキスをする。




「もう一回…」




「…いいよ」




脚を絡めたまま、二人でベッドに沈む。






相変わらずこんな私たちだけど…






ずっとずっと、朔といられますように。





カーテンの隙間から覗く月に、そんな願いを込めながら、私は再び朔と一つになった。











【おわり】